農業経営の安定を届ける農業共済

令和6年8月2週号

「とげなし美茄子」の知名度・収量アップで広げる農業


畦畑正博(うねはた まさひろ)さん(61)が部会長を務める幸田町促成なす部会では、地域で生産する「とげなし美茄子(ビーナス)」をより広めていくための活動を行っている。
 畦畑さんはサラリーマンとして働きながら畑を借りて農業を始めたことをきっかけにのめりこみ、50歳で脱サラして就農した。現在は自身と数名の従業員でハウス15㌃、露地15㌃でナスを栽培している。


収穫された「とげなし美茄子」。形がきれいに実っている


「とげなし美茄子」について、「名前のとおり、へたにとげがなく、見た目がきれいになります。食感はトロトロで味もおいしいです」と畦畑さん。品質に自信はあるが、県内地域でもまだまだ知名度が低いことが課題。そのため、なす部会として知名度アップのためにテレビ等のメディアでの広報活動や、幸田町と共同でのリーフレット作成などを行ってきた


また、昨年度から部会全体の収量アップをめざす取り組みもはじめた。経費上昇などの厳しい状況に対して、今後の農業のためにできることを考え、部会全体でハウス内環境の共有、土壌や肥料の改善などに取り組んでいる。


「とげなし美茄子」の収穫をする畦畑さん


これらの取り組みによって、「とげなし美茄子」を知ってもらい、収量を増やして生産体制を整えることで、新規就農者が参入しやすい環境作りにもつなげたいと考えている。「農業は苦労も多いが、ものをつくることに喜びを感じる人には向いていると思うので、ぜひやってみてほしいです」と畦畑さんは話す。
(藤井)